“ふまじゅり”に魅せられたドリボ2021ーかつて『不良』と呼ばれた2人
真っ白な衣装を纏って、堂々ステージに立つ2人の輝きは異様な程だった。目に焼き付いた眩しさは今でも鮮明に思い出す。
暗闇の中突如現れたフウマとジュリ（チャンプ）、リングと化したステージ上で闘う2人
物語の始まり。
『DREAMBOYS』は自分が思っていた以上に熱いステージだった
夢を追う青年たちがそれぞれ抱く思いに葛藤しながら、それでも互いに想い合うことを忘れない
この物語に登場する人物たちの“誰かのために”という熱い気持ち、それは思考的はたまた意識的にではなく、ただ真っ直ぐ溢れる想いのままに、時に自分を犠牲にしてまでその想いを届けようとするそんな姿に胸を打たれる。
詳細な物語の進展は百聞は一見にしかずですので割愛。
このドリボで一番印象的だったのはメインキャスト2人、菊池風磨さん田中樹さんの歌声でした。
まず菊池風磨さんのエモエロボイス。
元々すごくセクシーな歌い方が特徴的な菊池さんですが、ドリボではそれが増し増しな気がしました
歌い出しから終わりまで、ブレスひとつにしても、とにかく繊細で儚い
あの声量の中でどの曲でも細部まで美しく歌い上げるのは流石だなと。
そして菊池さんの歌声は本当にトゲがない
「うっとり」が最適な表現だと思いますが、とにかくどの歌のどの瞬間も聞き惚れてしまう、そんな素敵な歌声
ずっと聞いていたかった…
話題のアドリブシーンでは時に自虐的な台詞を含めながら観客を笑いに誘いつつ、その場の、作品としての雰囲気を一切崩すことなくごく自然に演じ上げていて舞台という生演技ならではだなと思いました
そんなフウマをも凌駕していたのはチャンプ役田中樹さん
田中さんは普段、SixTONESの中ではラップを担当しているだけあって美声というよりは濁声イメージが世の中的には強いはず、
何せ田中さんのラップはジャニーズきっての実力なのはご存知の通りです
是非ご覧ください
SixTONES -NAVIGATOR promotion RAP -ラップ作りに密着！ - YouTube
田中樹さんには、例えばSixTONESメインボーカル 京ジェ の様に美しくビブラートを効かせて歌うイメージはあんまりない、というかほぼない(偏見ですが…)
ラップは早口アップテンポで激しいのが魅力なので田中さんのラップはいつも最高にイケ散らかしているのですが、
ドリボの田中樹、まるで別人。
えっ、この人こんな歌い方できるの…！？
衝撃でした
本人も雑誌インタビュー(記憶曖昧)で、普段はしない歌い方をしていると仰っていましたが、間違いなくいつもの所謂ダークヒーロー的な田中樹さんは帝劇のステージにはいなかった
正にキラキラヒーロー田中樹
言葉(歌詞)ひとつひとつを、最後の一息まで丁寧に、そしてとにかく自然に伸びるビブラートが美しい
SixTONESの楽曲はメインボーカルに違和感なく自然に被された上下のハモリが何とも素晴らしいのですが、裏で聞こえていた高音ハモやっぱり田中樹さんの歌声だったのか〜と改めてSixTONESの楽曲を聞くと大納得。
にしてもSixTONESはラップパートがある楽曲が多いので歌割り的にも田中樹さんが主旋律をメインで歌うパートってすごく限られているんですよね、
だからいつも、もっと聞きたい！と思っていたので今回のドリボは田中さんの歌声がド直球に耳に届くという意味でも本当最高の時間でした
劇中歌には「ゴリゴリ田中樹ソング」のような激しいビートのラップ含めた曲もあり、その時はいつもの“黒い”田中樹さんがいて、
そしてバラードではまるで別人の“白い”田中樹さんがいて、黒と白で表現するのは如何なものかと思いつつも、それくらい真逆で、同じ人から発せられている歌声とは思えない程、歌声のギャップが驚異的でした…
本日千秋楽を迎えた『DREAMBOYS2021』
この状況の中、命をかけて全ての瞬間に全力で挑んだキャストの皆さんを誇らしく、そして本日最後の幕を無事閉じられたこと大変嬉しく思います。
長年受け継がれてきたこのDREAMBOYSですが、その歴史に敬意を払いつつも、“ふまじゅり”の「俺たちらしさ」を追求した圧巻のステージパフォーマンス、そして今日完成したDREAMBOYSという作品はジャニーズの名誉ある作品として新たな歴史の1ページにその名を刻むことが出来たのではないかと思います。
“ふまじゅり”だからこそ、いや
“ふまじゅり”にしか創れなかった今年のDREAMBOYSは、本当に熱くて素晴らしい最高のステージでした
帝国劇場のセンターに堂々立つ2人の姿は、かつて不良と呼ばれたとは思えない程、誰よりも逞しく、そして誰よりも輝いていたなあ
全31公演、今日まで走り続けてくれてありがとう。
キャストの皆様、スタッフ全ての関係者の皆様、本当に本当にお疲れ様でした！
